発表会を嫌がる子供へ…本番までに克服させるプロ対応とは!?

幼稚園の発表会では「我が子がどんな役をやるのか」「セリフはあるのか」「合奏ではなにを演奏するのか」など、楽しみがたくさん。

しかし、

「子供が発表会を嫌がって、幼稚園に行くのすら渋るようになってしまった・・・」

・・・というのは、実はよくあることなんです。

私が幼稚園の先生をしていた時も、毎年一人は発表会を嫌がって登園を渋る子供がいました。

今回は「発表会を嫌がる理由」と「幼稚園ではどのように対応しているか」をお話ししたいと思います。

目次

幼稚園の発表会を嫌がる子供の心理とは

発表会を嫌がる我が子。

親としては、なぜ嫌なのかを問いただしたくなりますよね。しかし答えてくれなくてモヤモヤ。。。

嫌な理由を教えてくれないのは、

子供が自分の気持ちをうまく言葉にできず、自分でもなんで嫌なのか分からなくてなっているからなんです。

  • 発表会を嫌がっている
  • 幼稚園にも行きたくないようだ
  • でも理由を言ってくれない

このような場合は、すぐに先生に相談してみてください。

私が先生をしていた時は、保護者から「嫌がっている」と報告を受けるとすぐに子供と向き合い、「なにが嫌なのか」を一緒に考えるようにしていました。

先生は普段から練習の様子を見ているので、「嫌がる理由」の目星もつけやすいんです。

子供は、先生から嫌な理由を言葉にしてもらうことで気持ちの整理ができ、「なぜ嫌だったのか」がはっきりしてきます。

私が実際に見てきた子供たちの「発表会が嫌だった理由」はこれです。

  • 練習が難しいから
  • やりたい役ができなかったから
  • 違う衣装が着たかったから
  • 恥ずかしいから

大人からすればかわいい理由ばかりですが、子供にとっては幼稚園に行きたくなくなってしまうほど深刻な問題なんですね。

特に「恥ずかしいから」という理由は、子供の成長に欠かせない大切なポイント。

ですので、後の見出しで詳しくお話ししたいと思います。

発表会を嫌がる子供には、子供なりの理由があることがわかりました。

家でうまく気持ちが言えない様子であれば、先生に相談してみてください。解決の糸口が見つかるかもしれません。

発表会を嫌がる子供への対応はプロにお任せ!

「発表会を嫌がる理由」に対して、幼稚園ではどのように対応しているのでしょうか。

子供たちが本番までに晴れやかな気持ちで参加できるようにするのがプロの仕事。試行錯誤しながらも、最終的には舞台に立てるようにしています。

私の経験をもとに、子供の嫌がる気持ちをどのように克服させてきたかをお話ししたいと思います。

「練習が難しいから」の場合

練習が難しいことが嫌な理由だった場合は、その子供の役割を少し簡単なものに変えるなどの対応をします。

先生は子供の個性を見ながら発表会での役割を決めますが、練習が始まってみて気づく個性もあるからです。

例えば、

「普段お話が上手だから、セリフの多い役にしよう」と決めたとしても、実は「決められたセリフを覚えるのは苦手だった」ということがあります。

「リズム感があるから、シンバルを任せよう」と決めたとしても、実は「腕の力が弱く、ずっと握っているのが辛そうだ」ということもあります。

その場合は、劇のセリフを言いやすい言い回しに変えたり、合奏の時の楽器を少し簡単なものに変えたりなどの対応をします。

練習が難しくて嫌がっている場合は、決して無理強いをすることなく、その子に合った役割を与え、楽しく参加できるようにしています。

「やりたい役ができないから」の場合

やりたい役ができずに嫌がっている場合は、まずその役がその演目にとってどれだけ重要で必要なものかを伝えます。

そして、なぜその子がその役になったのかを子供にも分かりやすいように説明し、対応します。

「自分はこの演目に必要な存在なんだ」と気付き自分の役割に誇りをもってほしいからです。

そして、子供の自尊心を大切にしたいという狙いもあります。

誰だって嫌な役を無理やりやるのは辛いですよね。

先生は、子供自身が納得して自分の意思でその役をやる気になれるよう、気長に心に寄り添って対応しています。

「違う衣装が着たかったから」の場合

役が決まって練習が進み「いざ衣装の発表!」となった時に、自分の役の衣装よりも他の役の衣装が好みだったということがあります。

子供の気持ちになったらショックですよね。

発表会へのやる気が無くなってしまうこともあります。

そんな時には、衣装を可能な限り組み替えて魅力の差がつきすぎないように工夫をしたり、活動の中で「発表会ごっこ」をして、好きな衣装を着て他の役になりきる遊びをしたりします。

本番では違う衣装は着れませんが、着たい衣装に一度でも袖を通せると、案外子供は納得したりするものなんですよ。

発表会を嫌がる子供のそれぞれの理由について、幼稚園ではどのように対応しているかをお話ししました。

今回お話ししたのは、あくまでも私の働いていた幼稚園での事例です。

しかし、どんな理由でも子供の気持ちに寄り添って、本番までに「嫌だな」と思う気持ちを引きずらないように導くのが先生としての仕事です。

それはどの幼稚園でも変わりのないこと。

しっかりと対応してくれているはずなので安心していいでしょう。

ママやパパも積極的に先生と連携を図って、子供の気持ちに寄り添ってあげられると、さらにいい結果に繋がるかもしれませんよ。

恥ずかしがるのは成長の証?子供への対応で気をつけること

さて、発表会を嫌がる理由が「恥ずかしいから」だった場合はどうでしょう。

実はこの理由が一番難しいんです。

なぜかというと「恥ずかしい」という気持ちは、子供の成長のなかでとても大切な感情だからです。

一番やってはいけないのが、恥ずかしがる子供に無理やりやらせてしまうこと。

成長過程の心に無理強いをしてしまうと「トラウマ」になりかねません。

トラウマになってしまっては、発表会どころか、その後の幼稚園での生活にも支障をきたしてしまいます。

それではどうしたらいいのでしょうか。

  • 恥ずかしがっているその姿がスタート地点
  • その子なりの目標設定をつくり、達成を目指す

このような意識で対応することが重要です。

どういうことかというと、

「練習に参加できたら合格」

「本番は会場に行けたら合格」

「棒立ちでもいいから舞台に立てたら合格」

というように細かく目標をたてて、恥ずかしがる子供に「簡単にできる範囲で達成させていく」のです。

たしかに発表会は、「協調性」や「みんなで一つのものを作り上げる達成感」を育むイベントでもあります。しかし「個々の成長」を促すのも同じくらい大切なこと。

目標を達成できたらたくさん褒めてあげましょう。次のステップに進みやすいですよ。

最終的に本番に舞台に立てたら万々歳です。

親としては、発表会で舞台の上でしっかりと役をこなしている子供の姿をみたいですよね。しかし子供が恥ずかしくて嫌がっている場合はそこをぐっと我慢する。

「恥ずかしい」という気持ちを受け止め、その年は「できるところまででいい」とおおらかな気持ちでいましょう。

次の年には大きく成長した姿が見られるかもしれませんよ。

まとめ

発表会を嫌がる子供。

その理由は様々で、

  • 練習が難しいから
  • やりたい役ができなかったから
  • 違う衣装が着たかったから
  • 恥ずかしいから

などであることがわかりました。

それぞれ、幼稚園では先生が子供の気持ちに寄り添った対応をしています。

とくに「恥ずかしい」と思っている子供には気をつけて対応していることがわかりました。

お子さんが発表会を嫌がって困った場合は幼稚園と連携を図りつつ、お家でも今回の記事を参考にしてお子さんの気持ちに寄り添った対応をしてみてくださいね。

きっといい結果に繋がると思います。

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