二重人格? 幼稚園と家で子供の態度がぜんぜん違う理由とは

幼稚園や保育園に通いだすと、いままで見たことのないような子供の一面に出くわすことがあります。

先生から園での様子を聞き、家での様子との違いにびっくりすることもあるはずです。

わたしは10年間保育の現場で担任として働いてきましたが、保護者からおうちでの子供の様子を聞き、逆に驚かされたこともたくさんありました。

子供の態度が園と家で違うのには理由があります。

その理由を知っていれば、

「園ではできているはずなのに!」

「どうして家ではちゃんとできないの?」

というモヤモヤから解放されるはずです。

今回は、「園ではいい子、家ではわがままな場合」と、「家ではいい子、園では問題を起こす場合」の対処法も載せてありますので、参考にしてみてください。

目次

家と外とで態度の違うのはなぜ?

子供が家庭内と外での態度を変えるのは、ずばり、社会性を身につける練習をしている証拠なんです!

幼稚園や保育園という場所は、子供にとってはじめての小さな社会の場。

家庭内などの「自分を素直に出せる場」と、それ以外の「建て前で過ごす場」を分けて生活しているんですよ。

大人でも仕事中とプライベートでは常に同じ自分ではいられないですよね。

それと同じだと思うとわかりやすいかもしれません。

お家の人が戸惑ってしまうほどに、家庭内と外での態度が違うという場合もあります。

それはまだ自己のコントロールが未熟なため

頑張り過ぎてしまう一面と、力を抜く場面のバランスがうまくとれていないだけなんですよ。

徐々にバランスがとれるようになるはずです。

子供達は小さな社会の中で、子供なりに公共の場とプライベートでの身振りを変えて、社会性を身につける練習をしているんですね。

園ではいい子、家ではわがままな場合

この場合は、園で頑張りすぎていてそのストレスや我慢が家で爆発していることがほとんどです。

そして、多くの子がこのタイプに当てはまります。

わたしが幼稚園の先生として働いていた時、個人面談で園での様子をお話しすると、過半数の保護者が「園でそんなにいい子だなんて信じられません」とおっしゃっていました。

さらに続く言葉は大抵「家ではわがままで手がかかって…」と。

家でわがままが言えているということは、その子にとって家が一番落ち着き、リラックスができる場所である証拠です。

そしてお家の人に対して厚い信頼を持っている証拠でもあるんです。

お家の人にならわがままを言っても絶対に嫌われないという自信があるということなんですね。

たしかに家でわがままを言われるとお家の人は大変かもしれません。

しかし、それは家庭環境が良いということなので自信を持っていいでしょう。

次に、どうしても家でのわがままが大変な場合の対処法をお話しします。

対処法

  • 多少のことは目をつぶって「今日も園で頑張ってきたんだな」と受け入れてあげる
  • 園で頑張ってることを褒めたり認める
  • 物を壊す、暴力をふるうなど、どうしても困ることがある場合には、やめてほしいことを伝え、他に発散できる方法を与えてみる
    例)いつもより長く公園に連れて行く
  • 休みの日にはできる限りのわがままを聞き入れる

この対処法を試したからといってすぐに改善されないかもしれません。

しかし、子供の甘えをお家の人が十分に受け入れてあげることで、公共の場とプライベートの場の気持ちのバランスを整える練習の手助けになります。

自分が家事や仕事に煮詰まった時、家族どんなことをしてもらったら安心できるかを思い浮かべながら対応してあげるといいですね。

家ではいい子、園では問題を起こす場合

このタイプの子供は、お家の人に褒めて欲しいと思っている可能性があります。

お家の人の期待や理想に応えて褒めてもらうために家ではいい子にしていますが、実は無理をしていて、そのストレスを園で発散しているのかもしれません。

子供はお家の人が大好き。

厳しくされたり期待をされると、それに応えようと必死になります。

その反動が園で表れて問題行動を起こしてしまうパターンがとても多いんですよ。

家ではいい子なのに、園で問題を起こす場合は、お家の人に認められるために家で頑張りすぎているのかも。

お家の人がしっかり対処することで改善することが多いので、困ったら次の対処法を試してみてくださいね。

対処法

  • 厳しくしすぎていないかしつけの仕方を見直す
  • 普段の生活の中で些細なことでも大袈裟に褒める
  • 何かに失敗しても「大丈夫だよ」と声をかける
  • とにかく子供の存在を認めて本人の意思を尊重する

家ではいい子、園では問題ありの子供の場合、家でリラックスできていないことがあります。

「自分は認められている」と子供自身が感じることで徐々に改善されていくので、大袈裟なくらいに褒めたり愛情を示してみましょう。

まとめ

大人は子供に対して「いつも遊んでいていいな」「毎日楽しそうだな」と思いがちですが、子供は大人が思う以上に周りに気を使ったり我慢をして生きています。

幼稚園や保育園に行きだした子供たちは特にです。

それを言葉にしたりうまく伝えられない分、いつも以上にわがままになってみたり困った行動をとってしまったり…何かしらの態度に現れるんですね。

しかしその困った態度を改善したいがために叱ったりするのは逆効果。

「今は社会性を身につけるために葛藤しているんだ」

ということをお家の人がしっかりと理解して、その手助けをしてあげることが肝心です。

いけないことをしているのに甘やかしているような気持ちになってしまうこともあるかもしれません。

しかし困った行動の原因に焦点を当てることで子供にどのように対応したらいいかが見えてくるはずですよ。

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