育児をしていく中で、もっとも頭を悩ませることのひとつが「おむつばなれ」について。
なかなかうまくいかないと、
「どうして?」
「うちの子だけ?」
・・・とモヤモヤしてしまいませんか?
わたしが幼稚園の先生をしていた時、担当したクラスになかなかおむつがはずれない子がいると、お家の人と協力しあって色々な方法を試してみたものです。
何百人もの子供と関わっている幼稚園の先生ですら、その子その子に合ったおむつばなれの方法を探し出すのに苦労するもの。
今回は色々試した中で「これはよかった」という方法を8つ紹介しています!
もしまだ試していないものがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
日中は絶対に布パンツで過ごす
まずひとつ目は、「日中は絶対に布パンツで過ごす」という方法です。
その理由は、布パンツが濡れたときの不快感で排泄をしたときの感覚をつかむことができるからです。
おむつはおしっこをしてもすぐにサラサラになるので、不快感や排泄をしている感覚をつかみにくいものなんですね。子供自身に排泄をしたときの感覚を覚えさせるには、布パンツで失敗することが大切なんです。
布パンツにすることで、不快感を覚え、トイレに行くきっかけになるんですよ。
ただデメリットもあります。
それは洗濯が増えることや汚れた床を掃除するのが大変だということ。
最初のうちは当然うまくいきません。
想像以上にお家の人が声かけをする必要があったり、失敗したときの洗濯や掃除の負担がかかります。
それを踏まえた上で、お家の人の気持ちに余裕があるときに取り組めるといいですね。
「絶対に」というのは、布パンツにチャレンジしたりおむつに戻したりすると、子供が混乱する場合があるからです。
「今日はトイレトレーニングを徹底しよう」
と気合を入れて、まずは一日試してみてくださいね。
お出かけの時は取り組めないので、トイレトレーニングをするスケジュールを組んで取り組めるといいですね。
布パンツで過ごし、失敗を繰り返すことで排泄の感覚をつかんだり、布パンツが濡れる不快感を自覚させるのがひとつ目のやり方です。
30分おきにトイレに行く
この方法は、時間で区切ってトイレに連れて行く方法です。
実際に幼稚園での活動でも取り組んでいる方法なんですよ。
手間はかかりますが、確実におむつはずしをしたい場合に効果的です。
なぜ効果的かというと、頻繁にトイレに行くことでおもらしをする間を作らないからです。
成功を繰り返すことで、子供の自信にも繋がります。
またお家の人が時間で区切る方法なので、自分から「おしっこ!」と伝えることのできない子供でも試せるのがいいですね。
実際にわたしの娘も1歳になる前に時々この方法を試していましたが、毎回トイレでおしっこをすることができていたんです。
まだおむつを外す時期ではなかったので、徹底はしませんでしたが、かなりの効果を実感することができましたよ。
こちらの方法のデメリットは、遊びに夢中になっている時やイヤイヤ期の場合は、子供が素直にトイレに来てくれない場合があるということです。
トイレに行くときは無理強いせずに、楽しく行けるよう工夫する必要がありますね。
時間を決めてトイレに行くことで、おもらしをする間がなくなるので、失敗も少なくなります。
本人の自信に繋がるのも嬉しいですね。
子供の興味を引く声かけをしてトイレに行く
この方法は、遊び感覚でトイレトレーニングを進めていく方法です。
お家の人が意気込みすぎてトイレに行くことを強制してしまうと、子供にとっては苦痛になってしまうもの。
トイレに行くこと自体が楽しくなるような声かけをすることで、子供のやる気を引き出すことができますよ。
実際に幼稚園でおこなっていた声のかけ方を紹介します。
「トイレ列車しゅっぱーつ!」
電車ごっこをしながら、トイレに連れていく方法です。
ただトイレに行くのではなく「キッチン駅〜」「洗面所駅〜」など寄り道をしたり、アレンジを加えるとさらに楽しくなりますよ。
「忍者に変身!」
「忍び足で音を立てずにトイレに行ってみよう!」
「壁伝いにそーっとトイレに行ってみよう!」
などと提案してみてください。
子供ってなぜか忍者が大好きですよね。張り切ってトイレにいくはずです。
「うさちゃんが待ってるみたいだよ!」
トイレに好きな動物のイラストをはったり、お気に入りのぬいぐるみを置いて、そのイラストやぬいぐるみに会いに行くという方法です。
どの声のかけ方も、子供が楽しんでトイレに行けるように工夫したものです。
お子さんの興味のあるものをうまく使い、子供の「トイレに行ってみよう!」という気持ちを引き出してみてくださいね。
「行ってきない」など、命令口調はNGです!
そして、子供だけで行かせようとするのもいけません。必ずお家の人も一緒に行き、誘いかける口調で声をかけましょう。
子供のやる気を引き出すには、お家の人が楽しく声かけをするのが一番です!
成功したらシールを貼る
子供はご褒美が大好き!
台紙を用意して成功したらシールを貼ります。こちらも遊び感覚でやる気にさせる方法です。
また、目で見て成功したことがわかるので、言葉での理解がゆっくりの子供にもオススメです。
シールはお気に入りのものを100円均一などでえらばせてもいいですね。
キラキラしたものだと余計にやる気がアップするかもしれません。台紙はなんでも大丈夫ですが、一緒に手作りするのも楽しいですよ。
実際に、幼稚園でなかなかおむつがはずれない子供と取り組んだことがありました。
先生と一緒に台紙を作ったことで愛着が湧いたようで、トイレに行くたびに「これ書いたんだよね」と嬉しそうに眺めながらシールを貼っていましたよ。
おしっこ成功で1枚、うんち成功で2枚などルールを決めて、10枚溜まったらご褒美を少し贅沢なものにするとさらにやる気アップにつながります。
幼稚園ではその子だけにご褒美をあげるわけにはいかなかったので、シールが溜まった時はいつもより大きなシールを貼れることにしていました。
シールを貼れるというだけで、意外と子供のやる気がでたりするものなんですね。
成功したらたくさん褒めながら取り組んでほしいと思います。
お気に入りのキャラクターの布パンツを履かせる
子供のパンツを買いに行く時にはお子さんも連れて行き、好きなものを選ばせてあげてください。
お気に入りのパンツをはかせるだけで、おむつがはずれることがあるからです。
子供でも気に入ったものを「大切にしたい」という気持ちがしっかり育っています。
お気に入りのパンツ「汚したくない」という気持ちから、トイレに行けるようになるんですよ。
そのパンツを履いていて失敗したときには、
「〇〇(キャラクター)が濡れちゃったね。次は濡らさないようにトイレに行こうね」
と声をかけてみてください。
失敗して叱られるより、その一言の方が効果的なはずです。
何度言っても失敗されるとイライラしがちですが、気持ちを落ち着けて声をかけてみてくださいね。
お気に入りのパンツを履かせて、そのパンツを汚さないようにさせることで、トイレに行くようになります。
トイレトレーニングに行き詰まったら試してみてほしい方法です。
絵本を導入する
子供って、絵本の内容をびっくりするほど覚えていることがありませんか?
それだけ絵本の情報は頭にスッと入ってくるんですね。
絵本は子供にとって、とても魅力的で楽しいものです。そんな絵本を使って、おむつはずしを進めていきましょう。
絵本にはトイレに行く意味や、トイレの使い方が正しく書いてあるものがたくさんあります。
子供の「トイレに行ってみよう」という気持ちを起こさせるのにとても効果的ですよ。
おむつはずしにオススメの絵本1
こちらの二冊は、「女の子バージョン」と「男の子バージョン」に分かれていて、それぞれのトイレの使い方、マナーが学べます。
子供が異性のパパママだと、トイレの正しい使い方が意外とわかっていないもの。
大人も勉強になるかもしれません。
絵も可愛らしく楽しい気持ちで読めますよ。
おむつはずしにオススメの絵本2
こちらの絵本は、とにかく子供の興味を引く内容になっています。
トイレに行くのを嫌がる子供に是非読んでほしいです。
トイレに対する苦手意識がなくなるかも?低年齢でも楽しめる内容です。
子供が大好きな絵本を取り入れることで、トイレを身近に感じさせることができます。
絵本を読んでいる間、親子でのコミュニケーションの時間にもなるのでお子さんも喜ぶはずですよ。
親が何度も見本を見せる
絵本でトイレについて学習させる方法を紹介しましたが、実際の流れを目の前で見ることも、じつは効果的。
子供は真似っこの達人です。
お家の人と同じようにしたがることで、トイレで排泄が出来るようになるんです。
お家の人が何度かお手本を見せたら、今度は子供も便座に座らせてみましょう。
そのときに、
「ママと一緒だね!」
「大人と同じトイレに座れるなんてカッコいいね!」
などと声をかけると、さらにやる気を引き出すことができますよ。
お手本を見ることで、「自分も大人のようにトイレでしてみたい」という気持ちをくすぐってみてください。
一気におむつはずれが進むかもしれません。
最終手段! 裸んぼで過ごしてみる
幼稚園でおむつはずしの相談を受けると、「トレーニングパンツが濡れてるのに気にしないで遊んでいるんです」と言われることが多々ありました。
この方法は、トレーニングパンツなどを履かせていて、「濡れていても気にしないタイプの子供」に効果的です。
何も履いていないと、失敗したときの感覚が足をつたい、ダイレクトに感じられるので、おしっこやうんちがでたときに自覚しやすいんです。
実際に自分の失敗で床が汚れていく様子を目の当たりにしたことをきっかけに、トイレに行くようになった子もいましたよ。
この方法を試すのは、夏場など「冷えない時期」にやるのがおすすめ。
また、床などが汚れるため掃除が大変になります。
布パンツで過ごす方法と同様、予定に余裕があるときに取り組みましょう。
オムツもパンツも履かせないなんて少し荒療治のような気もしますが、ものすごく効果の出やすい方法です。
今まで紹介したどの方法を試しても効果がなかった場合の最終手段として試してほしいと思います。
まとめ
8つの方法を見てみると、どれもこれもお家の人にとっては手間のかかることです。
しかし、トイレトレーニングも過ぎてしまえばあっという間に思えるはず。
時にイライラしてしまうこともあるかもしれません。
イライラしてしまうと、その気持ちが子供に伝わり悪循環になってしまいます。
そんな時には少しおやすみしてOK!
リフレッシュしたあとに、子供と楽しむつもりで色々と試しながら進めていきましょう。
苦労すればするほど、おむつがはずれたときの達成感はひとしおです!
その時を夢見て進めていけるといいですね。応援しています!
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